淡々きゅうきゅう

ゲームなどの感想や雑記とか。

ディアブロ4 やばいぜこれは

 地獄に浸かっている。楽しいことこの上ない地獄だ。そう、ディアブロ4である。ハクスラ界の金字塔。約束された名作なわけだ。
 古典的ジャンルだけあって、大きな変革は求められていない。ハクスラ民は、これまで散々楽しんできたハクスラの、フロア拡張的楽しさを求めて新作を買うのである。極端なルール変更や、斬新なシステムではなく、より広くより深く。無限のアイテム掘りとキャラ強化、そして力をつけた自キャラを受け止めてくれる強敵を求めているのである。
 そういった面において、このディアブロ4は要求を十分に満たしている。さらに評価したい面としては、カンストまでの道中が単なる通過点ではないことだ。ハクスラにおいてストーリーチャプター終了までがチュートリアルなんてのはよく言われることだが、ディアブロ4の場合は、エンドコンテンツにたどり着くまでの道中も、マイクロな好ましいゲーム成長のループとなっている。
 すなわち、やっかいな敵が現れ、キャラクターを強化し、それによって新たなシステムが解放され強化の方向や行動範囲が広がり、そしてまたやっかいな敵が現れる……このループである。
 こうして書き出すと、一連の流れがRPGの楽しみに共通する骨子であることにも気がつく。冒険の結果、巨大な敵に遭遇し、打ち倒すためにキャラクターを強化し、打ち倒した先にはさらなる冒険が広がっているのだ。血湧き肉躍る冒険、まさにこのことだろう。
 言うなれば、オーソドックスな冒険RPG的な楽しみと、代表的タイトルに恥じないハクスラの楽しみが両輪となって楽しさをドライブしてくるのだ。
 サンクチュアリが魂を捉える力は凄まじい。ストーリーが終わっても、大量のサブクエが残っているし、リリス像というチェックポイント周り(最も、これは強いられた作業感があって楽しみの一つとはいえないかもしれないが) もある。
 さらなるワールドティアも解放されるし、それでティアを進めたら新たなアイテム掘りシステムも出てきた。
 ディアブロ4で感じるのは、アイテム掘りというハクスラの根幹的面白さはそのままに、掘り出す手段が様々に拡張されているということだ。指定された地域でダンジョン攻略などをしてポイントを集め、アイテム箱をもらうシステムがあれば、これまた別に地域が指定され、そこに湧く手強い敵を倒して集めるリソースでレア箱を開けられるシステムもある。アイテム掘りはハクスラの醍醐味でありながらも、あるいはうんざりしてしまうような繰り返し作業になりがちだが、そこにシステムからのご褒美という形でレアやレジェンダリーが詰め込まれた箱が渡され、開けるとアイテムが噴き出す気持ちよさは無類である。
 とにかく、楽しさと快感を刺激する仕掛けが種々様々散りばめられていて、サンクチュアリから離れることができない。これは間違いなく悪魔の所業……。

『ノーカントリー』全ては暴力の前には無意味

ノーカントリー』を見た。

溶接工モスは、ひょんなことからマフィアの銃撃戦の跡地を発見。そこには多数の死体と200万ドルがあった。ヤバい金だろうなと思いながら金を頂くが、当然マフィアは追っ手を差し向ける。追っ手としてやってきた殺人者アントン・シガーは映画史に残る激ヤバ殺人者だった…。

 

テーマとしてはマフィアの金を奪った主人公と追っ手の殺し屋の追いかけっこというよくある話なのだが、この映画自体はなんとも独特。

なによりも追っ手であるアントン・シガーが強烈である。彼と喋る人間は、みんな口を揃えてひと目見てイカれているとわかったと話す。そしてみんなシガーに殺される。

シガーとは交渉も理解も不可能で、ひたすらに彼の中のルールに基づいて人を殺しまくりながらモスを追跡していく。

もはやスラッシャー映画の怪人に近いが、ジェイソンみたいな超越性を見せず、撃たれれば負傷して治療を必要とするし、対面すれば一応会話をするあたり紛れもなく人間だ。

人間であることを全く超越していないシガーが、モラルやロジックを全て踏み越えて淡々と人を殺していく様はもはやユーモラスとも思える。痛そうなシーンや射殺シーンだらけの本作だが、なんだか笑えてしまうし楽しく見れてしまうのだ。

セオリー的な主人公は金を持って逃げるモスなのだろうが、ここまでシガーにばかり言及してしまっているとおり、主人公を食う勢いで印象的だ。

 

観終わってまず思うのは、リアルで空虚でどうしようもない映画と言うことだ。これは映画が悪いという意味では無い。むしろ最高の部類に入る映画だ。描かれている世界が、つまりはこの世は全て理不尽に不条理で、暴力は出会ったら最後ひたひたとつけ回し命を奪っていくということなのだ。

意味深なシーンが多くあり、何が起きていたかの考察が捗る映画であるが、それを読み解いた先に人生訓などはない。暴力の吹き荒れる荒野がそこにあるだけだ。

だが、それがいい。俺は2時間を見た先に教訓も学びも無く、スクリーンから叩き出されるような映画が大好きだ。そこに何もないからこそ、それで2時間を釘付けにする映画というものは神性があり尊いのだ。

そんな神性を感じさせてくれる吹き荒れる暴力、それがノーカントリー

 

 

『キャストアウェイ』遭難する前に歯医者に行こう

トムハンクス演じるフェデックスのエンジニアが墜落事故に巻き込まれ、無人島で遭難サバイバルをするという映画。

 

80分ほどが遭難シーン。当然島にいるのはトムハンクス1人。それでも画面を持たせてしまうトムハンクスは凄いし、こういうことができるのも映画の凄さだろう。

当然、会話シーンなんてものも作れないから台詞も少ない、音楽だってかからない。(会話シーンについては「親友」のおかげで多少は出てくるが)

 

無人島で創意工夫し、痛々しいシーンも多々ありながらもサバイバル生活を送る様子は多少のハラハラと驚きを持ちながら目を離せない。

なにより痛々しいのが歯痛のシーンだ。虫歯しかり歯のトラブルほど忌々しいものは無い。現代文明社会で生きていても、歯が痛んで生活が苦痛にまみれるハメになるのだから。

書いていて、今年の正月に奥歯の詰め物が割れやがったのを思い出した。当然、歯医者なんてしばらくやっていなかった。おおよそ歯が割れるのに最悪のタイミングだ。この映画しかり、正月の思い出しかり、歯というものはどうしようもない時を狙ってぐずり始めるものだ。

 

話を戻すが、この作品でも歯痛の苦しみは強烈だ。遭難前から患っていた虫歯がサバイバルの限界生活の中で大爆発。メシが食えないどころか、ゆっくり横になることも出来ない有様となる。

しかし当然そこは無人島。歯医者はいない。待ったところで開くこともない。しかし歯は痛む。原因を取り除かない限り痛みは続く。ここから続くシーンはなんとなく感覚に想像が付くあたり、強烈だった。

 

ここまでサバイバルの話を書いてなんだが、この作品は単なる壮絶サバイバルムービーではない。

1分1秒を惜しむ巨大物流であるフェデックスで働く中で、主人公の口癖はこうだ。

「我々は時間に縛られて生きている。時に背を向けてはならない」

現代文明社会の中では、ワーカーホリックの超効率主義故の言葉だろう。だが、彼が無人島へ漂着し、社会から隔絶してもこの言葉は生きている。我々は時間に縛られて生きているし、当然背を向けることは出来ない。

この映画には、遭難サバイバルの「先」がある。主人公が島で過ごしていた時間は、他の全人類もまた同じく縛られていた時間なのだ。そして当然、彼もまたその時間と向き合うことを避けることは出来ない。

 

では、この映画は時間の厳然さ、冷酷さに打ちのめされる映画なのか。

そんなこともない。我々は時間に縛られている。時間は常に進んでいる。それは、明日には潮の流れで何かが流れ着いてくるかも知れないし、変わっていく未来が次々やってくるという希望の法則でもあるのだ。

 

ゴッドオブウォー クリア感想

 嵐のような攻撃、響き渡る轟音、次々と押し寄せる敵。
 ゴッドオブウォーはこの上なく暴力を楽しめる大作アクションゲームだ。

 まず、プレイして感じるのはアクションの気持ちよさである。360度から押し寄せてくる敵を一騎当千に散らすために、主人公たるクレイトスが取れる行動は多彩だ。敵を空中に打ち上げそのままお手玉することも出来るし、遠くから攻撃するこしゃくなヤツには斧を投げつけてお見舞いだ。あるいは、鎖付きの双剣である「ブレイズオブカオス」を投げつけて引きずり込んでから打ちのめしたっていい。盾での防御をタイミング良く行えばパリィをして強力な一撃をぶち込むことも出来る。料理に使える道具は多い。材料たる敵も周囲からどんどん来てくれる。操作をしていて、敵を倒しているだけで楽しめるアクション性は間違いなくこのゲームの素晴らしい点の一つだ。

 

 

 アクションの面白さがゲームの楽しみを広げる横方向の役割ならば、プレイヤーをゲームクリアまで導く縦方向の役割はシナリオだろう。今作のシナリオは大きく二つの見方をすることが出来る。世界観や語られえぬ人物たちも含めた壮大な神話としての物語か、旅する父子の絆を描く等身大の冒険譚としての物語かだ。

 壮大な物語としての今作のストーリーを捉える場合、少々骨が折れる部分はある。北欧神話をかなりガッツリとテーマにしているため、そういった知識が全くない状態からゲームから得られる情報のみで理解していくのは難しいだろう。
 一方、クレイトスと息子アトレウスの物語は丁寧に描かれている。今作はオープンワールドゲームとしては言葉を交わすキャラクターは少ない。その分、関係性が濃密に描写される。

 

 旅の目的はシンプルなものだ。クレイトスの妻、すなわちアトレウスの母親であるフェイの遺灰を、遺言通りに最も高い山頂から撒くために、ひたすらに山頂を目指す。世界を救うためでも神々を打ち倒すためでも無い。このシンプルな目的はしっかりとゲームを貫いている。

 旅の中で、クレイトスとアトレウスの絆は育っていく。それはアトレウス自身が経験により成長していくということもあれば、クレイトスもまた父としての成長を見せると言うことでもある。

 時には、別の家族との接触がお互いに影響を与えることもある。それは、仲の悪いドワーフの兄弟かも知れないし、森に住む魔女とその息子かもしれない。

 今までのシリーズで孤独に、暴力的に、時には狂気的にひたすら敵を討ち滅びしてきたクレイトスが、父として息子に何かを伝えていこうとする姿は、シリーズファンにはなんだか感慨深いものがあった。

 世界観に関わる壮大な物語をメインストーリーで深く絡めないからこそ、親子の物語をじっくりと噛みしめられるのだ。

 クレイトスの両手が届く範囲からストーリーが組み上げられている、等身大のストーリーと言えるだろう。

 

 今作は一見するとオープンワールドのようだが、オープンワールド的要素は少ない。順番が固定されている一本道のメインクエストがあり、その寄り道としてサブクエストがある程度だ。自由に使えるファストトラベルすらメインクエスト終盤にならないと開放されないため、まずはメインクエストを終わらせるのが一番楽だろう。

 サブクエストも、サイドストーリーというよりはさらなるアクションと戦いを求めるプレイヤーのためのコンテンツといった感じである。

 もっとも、その仕組みだからこそメインクエストを没入して楽しめるとも言える。オープンワールドでは無いということは間違いないが、そのことはこのゲームの楽しみに問題は与えていない。

 

 クリアしたときは、良い映画を観たような満足感があった。終盤のムービーシーンでクレイトスとアトレウスが見事なコンビプレイで敵を打ちのめすシーンがある。QTEもあり、こちらの入力に合わせて親子が入れ替わり華麗なコンビネーションを見せていく。2人のなめらかな攻撃が、ここまでの旅で得たものを表しているようで敵に矢を突き立てながら感動してしまった。顔面をぶん殴り、放り投げ、矢を突き立てるシーンで家族愛を感じて感動するゲームはこれまでで初めてだし、今後もあまりないだろう。

 

 不満点としては、GoWシリーズといったらバリエーション豊かな神話の怪物的ボス戦のイメージがあったが、今作は敵のバリエーションは少々物足りない。
 中ボスとしてやたらとオーガが出てくるので、正直終盤は巨体を倒すワクワク感は無くなってしまっていた。これで、大物とのワクワクするバトルがいくつかあれば完璧なアクションゲームと言えただろう。

 

 トータルとしては、間違いなく名作である。ほどよいボリューム感で、爽快でやり応えのある暴力的アクションを楽しめる。父子の絆は感動を与えてくれる。PS4後期の作だけあってグラフィックも美麗だ。

 PS5を所持していれば5月に終了してしまうPS Plus コレクションで遊べるため、是非ともライブラリに入れておくことをお勧めする。

吾和井さん週報(5月9日~5月15日)

今週の印象はモンハンだ。とにかくモンハン熱が再燃したなあ。サンブレイクの情報もじわじわ出てきて嬉しい。

 

ゲーム

モンスターハンターライズ

集会所も終わってなかったし、サンブレイクも近々だから手を付けるかと触りだしたら、一気に再燃した。

この手のゲームは自分がやりたい事へのステップが見えると途端にハマっちゃうね。とある装備を作り上げるためにはこのモンスターを狩らなきゃいけないから、そのためにはこの装備が必要で……みたいなのをやっていくのが無性に楽しい。

氷と火の双剣はひとまず最終装備を作れたからこれを各属性やっていきたいなあ。

双剣はライズで始めて使うようになったが、機動力があるから雑な攻撃をしちゃっても命拾いできたりするのと、チャンスの時に乱舞をぶち込む爽快感がいい。

でも、ガンナー武器も一つぐらい使えるようになりたいとか思っちゃう。そこまで準備できる前にサンブレイク出そうだけど。

 

Sound fall

話題になっていて面白そうだったのでSound fallを買ってみた。リズムに乗りながらアクションしてハクスラ。構成要素的に当然面白いし、実際プレイしてみてもコアの体験は楽しい。

ただ、マルチでやってみたけど、ドロップ品がみんな一緒だったり、これといった役割分担もできないからマルチでもできる止まりで、マルチだからこその楽しみは提供されてないように感じたかな。

参加者側だとストーリーも読みにくいし、ひとまずはソロプレイでクリアをしてからマルチでも楽しめるってタイプのゲームなのかなと理解した。

手触りとして嫌いではないので、クリアまでは目指したい。

オーバーロード

オーバーロード2 漆黒の戦士 | 丸山くがね, so-bin |本 | 通販 - Amazon.co.jp

アインズが戦士に扮して冒険者としての名声を得る2巻。アニメの時はそこまで思わなかったけど、冒険中のアインズは案外青かったりナイーブな部分がある人物として描かれてるのね。それだけ墳墓で首領として振る舞う姿は無理をしているということだろう。

オーバーロード

オーバーロード3 鮮血の戦乙女 | 丸山くがね, so-bin |本 | 通販 | Amazon

シャルティアと激闘する3巻。一冊だいたいそれとは驚いた。

でも、作者の魔法とかスキル設定へのこだわりは、これだけで文字で羅列できる原作の方がアニメより表現できているのかも知れないな。物語としてはマジで戦うだけでそこまで進んでいない。でも一冊やっちゃうんだからこれはこれで凄いね。

ガジェット

AKG K701

ヘッドフォンはそれなりに色々集めているが、AKGは1個もないから常々欲しいとは思っていた。そして軽いヘッドフォンが欲しい衝動が来たときについに買ってしまった。

一昔前は「澪ホン」で知られ8万円ぐらいしたこの機種も今や16000円。ヘッドフォンというのはある程度枯れた商品だと思っているので、昔の名機は今も十分通用するとあわいさんは考えている。なのでこいつはお買い得。

実際使ってみると、開放型ならではの自然でクリアな鳴りをするから用途を選ばない。おまけに本体がべらぼうに軽いからゲームなんかに熱中すると着けているのを忘れるほど。

まさしく、購入目的のずっと頭に乗せてても楽なヘッドフォンという要点を満たしてくれている。いい買い物をした。

4K Gamer+

Switchからモニタへ出力するHDMIに噛ませて超解像で4Kにしてくれるアイテム。

といってもゲームから出る絵はあくまでFHDなので、劇的に4Kになるというものでは当然無い。ただ、32インチ4Kなんかのモニタを使っていると、Switchを出力するとだいぶ引き延ばされてしまって画がボヤっとするので、そういうのを解決してくれる。

自分はまさに32インチ4Kモニタを近い距離で使っているので、Switchでゲームをしているときの画面の粗が減って良かった。

気がかりなのはせっかくこれ買ったのに使い倒す前に4K出力できる新型Switchが出ちゃったら悲しいと言うことぐらいです。

吾和井さん週報(5月2日~5月8日)

ゴールデンウィークでしたね。吾和井さんはシフト勤務なので世の祝日や連休はむしろ出勤してそのぶん平日に休みまくるのが好きなタイプです。

だからゴールデンウィークはだいたい仕事!

 

映像

ホワット・イフ...?

観終わった。マーベルユニバースの様々なイフストーリーを描く30分アニメ。2時間級の映画のイフを30分アニメで語るからちょっと慌ただしい感じがするのは難か。

でも、全然違う話になっていたり、ヒーローたちがゾンビになっていたりと突飛なイフが多くて楽しい。

終盤はMCUらしい力を合わせて困難に立ち向かういつもの盛り上がり方。いつものだけどそれはそれとして盛り上がる。MCUファンはみて間違いなし。

ドクターストレンジMoM

封切り翌日には観にいった。楽しみにしていたからね。

内容としてはもうサム・ライミ。ひたすらにサム・ライミ。ディズニーとサム・ライミがぶつかるとサム・ライミが圧勝することがわかった。楽しく撮っただろうなという良い映画だったと思う。

MCU映画はどうにも話が重かったり設定が込み入ったりでダレる説明パートがありがちなのだが、今作は実にテンポ良く展開していってまさに息つく暇なしといった感じ。

ただ、でかでかポスターの中央にいるとおり、スカーレットウィッチことワンダがメインパーソンの1人のため、ディズニー+のワンダビジョンを観ていかないと映画の6割くらいピンとこないと思う。万全を期すならワンダビジョン、What if、ロキを最低でもワンダビジョンを観てから劇場へ行こう。

小林さんちのメイドラゴン

メイドラゴン全話見終わり。このアニメはね、可愛いね。ひたすら、可愛いね。
ただ、可愛いだけのアニメ、それも良い。

というわけでドラゴンが可愛い。それだけで良い。

 


ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います
Amazon.co.jp: ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います (電撃文庫) eBook : 香坂 マト, がおう: 本

イラストレーターが湊あくあのがおうパッパだから手に取ってみた本。タイトルの通り、よくある冒険者ギルドがあるようなファンタジー世界で、実はめっちゃ強いギルド受付嬢の主人公が、自分の残業の元凶を潰すためダンジョンの強敵をボコボコにしちゃう話。

受賞作というだけあって、文章はそこまで惹かれるところはないものの、エピソードがけっこうシリアスでジーンと来たり、驚くような展開はないものの、心地よい範疇でシーンが切り替わっていくからエンタメとして軽く読むには悪くない作品。

オーバーロード1
Amazon - オーバーロード1 不死者の王 | 丸山くがね, so-bin |本 | 通販

アニメは全部観てたけど、原作は買うだけ買って積んでたのでいよいよ手を出す。

アニメで内容はだいたい知っている状態で読み進めてるが、文章も中々臨場感のある書き味で、さすが人気シリーズといったところ。あっという間に1巻が読み終わって驚いた。

しかし、著者がTRPG好きと書いているとおり、設定をかなり詰めている感じが端々でするな。

あと、まだ開示されてない布石だろうなみたいなのがちょこちょこ書いてあるなと原作を読んでの発見もあり。

戦争は女の顔をしていない

戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫) | スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ, 三浦 みどり |本 | 通販 | Amazon

ノーベル文学賞受賞作。独ソ戦に従事した兵士からのインタビュー集……であるが、珍しい点は語り手が全て女性と言うことだ。

男達は戦争について語るとき、記録を話す。戦況について語り、情勢について語り、勲章について語る。女は戦争について語るのは物語だ。自分であったり、周囲であった物語。それは恋の物語であり、家族の物語であり、死の物語である。

『戦争の思い出話を始めると、妻は自分が経験したことを思い出すし、私は自分の戦争を思い出す。家を壊す時のこととか、家族のところで休暇を過ごしてきた仲間の匂いを嗅ぐのに行列していたなんて、妻があなたに話していたようなことが私にも何かあったが、しかし、私はそれを憶えていない。私の記憶に引っかからなかったんだ。そんなことはつまらないことに思えた。(中略)私のはもっと具体的な戦争の知識だ。彼女のは気持ちだ。気持ちの方がいつだってこういうことがあったという知識よりもっと強烈だ。』p142

ただ語られていく、様々な強烈な物語。戦争という得体の知れない大悪を、また違う方向から照らし出そうとする傑作なのは間違いない。

そして、憂うべきはこれほど戦争に蹂躙されたロシアが、同じく戦地であったウクライナに対して今、まさに侵略をしているということである。

ここに書かれている凄惨な物語が再生産されてしまっているのだ。

吾和井さん週報(4月25日~5月1日)

映像

ホワット・イフ...?

マーベル世界での様々なif(もしキャプテン・アメリカになったのがヒロインだったら?もし、ヒーローたちがゾンビウイルスに感染したら?)を描いたアニメ作品。途中まで見た。

30分で2時間映画級の話のifを駆け抜けるから慌ただしい感じはある物の、それがむしろ軽く見れるからいいかも。ドクター・ストレンジが闇落ちするエピソードは今度のドクター・ストレンジ映画に関わってきそうだな。

 

金田一少年の事件簿

Amazon.co.jp - 金田一少年の事件簿 (1) (講談社コミックス (1874巻)) | 陽三郎, 金成, ふみや, さとう |本 | 通販

コミックDAYSで全巻無料やってたからついつい読み切ってしまった。今週の自由時間の2日分ぐらいは使ってしまったな…。第一シーズンは全巻紙で持ってるし、今まで何度も読み返してるけどついついまた全部読んでしまった。

しかし、まとめて読むと連載最終版の地獄の奇術師頼りのヤバさを感じるな。最後の方だいぶ苦しめ。あと、めっちゃ犯人自殺するな~ってなる。

それでも推理漫画としては金字塔だと思うので読んでない人はぜひ。って思ったけど4月30日までだわ無料。

 

金田一少年の事件簿R

金田一少年の事件簿R(1) (講談社コミックス) | さとう ふみや, 天樹 征丸 |本 | 通販 - Amazon.co.jp

第一シーズンが4月30日までで終わってしまったと思ったら今度はリターンズが無料開放。

連載のチャージ期間を取ったおかげか、やたらめったら地獄の奇術師の仕業では無くなった。と言っても結構出てくるけどな…。

絵柄が今風になって美雪が可愛いのが良いね。ただ、連載が長すぎて関係性の変化が無いのがいい加減不自然な感じがしないでもない。

www.famitsu.com

これは7日まで無料開放だからまだ読める!

エルサレムアイヒマン

政治哲学者、ハンナ・アーレントの本。ナチスの元中佐アイヒマンの裁判記録を通し、歴史的虐殺を起こした悪の姿について考察する。

それは、民族や世界秩序への挑戦、憎悪「ではなく」凡庸で官僚的な上意下達の意思伝達であるし、我々凡人と同じ浅はかな功名心であったりした。

歴史的な民族虐殺は、ナチス以外のどこにでも起こり得る凡庸な悪によって起こったのだ。

 

雑記

今週はゲームに目立って手を付けず。FPSモチベが少し高まってきたらValorantにちょっと触ったりしたけど、1人野良でやってもどうにも楽しくなれないな…。せめてデュオではやりたい…。ゲーム仲間というのは実に大事ですね。

撃ち合い欲を満たしたくてCoDヴァンガードのマルチをちょっとプレイしたりなどした。めちゃくちゃ久しぶりにやったけど、変わらないゲームがそこにあるのがある意味、CoDみたいなタイトルの価値なのかもしれん。